知恵と技術の酒づくり
宮城県のほぼ中央に位置し、日本を代表する「宮城米」の産地であり、また、船形山系の清冽な水に恵まれた宮城県大和町に、近代的な清酒醸造設備と南部杜氏の伝統の技を融合させた新しい酒造りに挑戦する酒蔵として、「大和蔵」は平成8年に創業しました。
このお酒の原料に使用していますお米は、宮城県の酒造好適米
「蔵の華」です。
宮城県の農業試験場が、山田錦を母に、東北140号を父として、交配・適正試験を重ねて誕生した酒造好適米です。
米粒は、比較的大粒で低タンパク質、精米の際に割れにくいのが特徴で、スッキリとした繊細な味わいのキレのよいお酒を造るのに適しています。
もうひとつ、お酒の味を決定する大きな要素として「酵母」があります。このお酒の酵母は、県の産業技術センターで培養する「宮城B酵母」を使用しています。
宮城B酵母は、「吟醸香」と呼ばれるリンゴなど熟した果実に例えられる華やかな香りを造ることを特色とする酵母で、宮城県の吟醸酒造りに広く用いられております。「蔵の華」との組み合わせで、スッキリとした味わいに華やかな香りがいっそう引き立たせます。
宮城県のほぼ中央に位置し、日本を代表する「宮城米」の産地であり、また、船形山系の清冽な水に恵まれた宮城県大和町に、近代的な清酒醸造設備と南部杜氏の伝統の技を融合させた新しい酒造りに挑戦する酒蔵として、「大和蔵」は平成8年に創業しました。
大和蔵酒造では最新の設備やシステムを整えていますが、美味しい日本酒を仕込むためには、長年の知識と経験が欠かせません。たとえば麹造り。酒造りは「一麹、二もと、三造り」ともいわれ、中でも麹造りは、日本酒の品質を左右する最も重要な工程です。その出来栄えが味に直結しますので、より良い麹に仕上げるためにも手間を惜しまず、昔ながらの手作業を大切にしています。
製造地の宮城県黒川郡大和町は宮城県の中部に位置し、全国の市区町村で人口減少が多い中、仙台市にも近いことから人口増加率が高い町となっています。町名の由来は「大きな和の町」を願ってつけられました。
町の面積の大半は穏やかな森林地帯に属していて、近年では240年前の吉岡宿を舞台とした映画「殿、利息でござる!」で注目を集めています。
宮城県古川農業試験場で交配された品種で、名前の由来は、“酒蔵の中で酒香を漂わせ人を酔わせる華となるお米”を表現しています。
「蔵の華」は山田錦を代表する他の酒造好適米に比べて穂の丈が短いため倒れにくく、寒さや病気にも強いという特長があります。また、米粒は大粒で、酸度、アミノ酸度も低く、低タンパク質のため雑味のないすっきりとした酒が醸し出されます。
大和蔵の前身は、山形県高畠町で、寛政十年創業の伝統と歴史を持つ老舗の蔵でした。現在の宮城県大和町に移転したのは平成八年。この移転を機に、醸造所の商号を、地名にちなんで「大和蔵酒造株式会社」と改め、近代的な日本酒醸造プラントを建設しました。
近代的な設備を整え、大幅な省力化を図ることにより、大和蔵は従来の半分以下の人数で、酒造りを行うことができるようになりました。 しかし、工程の大部分が機械化されたとはいえ、酒造りが酒蔵の長である杜氏の長い経験と知識、勘によって支えられているということは、 昔も今も変わりありません。
1.原料処理工程→白米から蒸米をつくる
2.製麹(せいきく)工程→麹をつくる
3.仕込・発酵工程→仕込、そして発酵
4.圧搾(上槽)・検査→そして酒になる
5.調合・濾過工程→濾過を経て透明な清酒に
6.火入・貯酒工程→殺菌され熟成。
7.ボトリング工程
→ビンのリサイクルから、ラベル貼りまでが一貫して行えるシステムを採用しています。
*完成した製品は倉庫に運ばれ、出荷の時を待ちます。
出典:株式会社「酒のやまや」ホームページ
「良い酒造りは、人づくりから」の思いのもと、大和蔵酒造では蔵人の技術の底上げに向けて、研修や実習などを通して若手の育成にも力を注いでいます。工程の大部分が機械化されているとはいえ、最終的に酒造りのカギを握るのは人です。次の世代を育てながら、美味しい日本酒を世の中へ。
それが私たちの仕事であり、願いです。
穏やかな吟醸香の中に、米の旨さと酸味のバランスを絶妙に整えた飲み飽きしないお酒で、さまざまな料理に合わせて楽しむことができますが、特に白身魚のお刺身、鮎の塩焼き、山菜のてんぷら、魚介類のグラタンなどがおすすめです。